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Route 53・CloudFront・Global Acceleratorの違いを初心者向けに解説

「全部グローバルサービス」で混同しやすいAmazon Route 53、Amazon CloudFront、AWS Global Acceleratorの違い、試験ポイント、実務での使い分けを整理します。

公開日:2026-06-16/更新日:2026-06-16
CLF-C02SAA-C03

比較対象サービス

サービス名をクリックすると、用語詳細ページで復習できます。

結論

Route 53、CloudFront、Global Acceleratorは、AWSマネジメントコンソールの「リージョン」欄に「Global」と表示される、リージョンに縛られないサービスです。

そのため「全部グローバル」とまとめて覚えてしまい、問題文の「グローバル」という単語に引っ張られて混同しがちです。

ただし、役割の階層はそれぞれ違います。

  • 名前(ドメイン)をIPアドレスに変換するならRoute 53
  • 静的・動的コンテンツをエッジでキャッシュして高速配信するならCloudFront
  • TCP/UDPのパケットを静的IP経由でAWSバックボーンに乗せて高速化するならGlobal Accelerator

迷ったら、「静的IPがあるか」「キャッシュするか」「DNSを解決するか」の3軸で切り分けると判断しやすくなります。

比較表

項目Route 53CloudFrontGlobal Accelerator
正式名Amazon Route 53Amazon CloudFrontAWS Global Accelerator
分類DNSCDNネットワーク高速化
主なレイヤーDNS層エッジ配信(HTTP/HTTPS)L3/L4(TCP/UDP)
主な目的名前をIPに変換するコンテンツをキャッシュ配信するパケットを最短経路で運ぶ
静的IP持たない(DNS名で運用)持たない(DNS名で運用)持つ(IPv4静的IPを2個)
キャッシュしないする(デフォルトTTL 24時間)しない(経路最適化のみ)
対応プロトコルDNSクエリHTTP / HTTPSTCP / UDP
代表的な用途ドメイン登録、DNSルーティング、ヘルスチェック画像・動画・JS/CSSの高速配信ゲーム、VoIP、固定IPが必要なアプリ
料金の性質使った分だけ使った分だけアクセラレータ作成で固定費が発生
試験でのキーワードDNS, routing policy, failover, geolocationCDN, edge location, cache, S3 static sitestatic IP, anycast, TCP/UDP, non-HTTP

初学者向け説明

Amazon Route 53

Route 53は、ドメイン名をIPアドレスに変換するDNSサービスです。

世界中のエッジロケーションにDNSサーバーが分散配置されていて、どこから問い合わせても近い場所から応答が返ってきます。これが「グローバル」と呼ばれる理由です。

ここで返ってくるのはIPアドレスそのものであって、HTMLや画像のような「コンテンツ」ではない、というのがCloudFrontとの最大の違いです。

Amazon CloudFront

CloudFrontは、HTTP/HTTPSコンテンツをエッジでキャッシュ配信するCDNです。

世界中のエッジロケーションにHTML・画像・動画・JS・CSS・APIレスポンスなどをキャッシュしておき、ユーザーから一番近いエッジから配信します。

S3静的サイトや画像配信と相性が良く、このプロジェクトの本番構成もS3 + CloudFrontが基本です。

AWS Global Accelerator

Global Acceleratorは、TCP/UDPのトラフィックをAWSバックボーン経由で最適化し、静的なAnycast IPを提供するサービスです。

CloudFrontとの違いは、HTTP/HTTPSに限定されないことと、静的IPを持つことです。コンテンツをキャッシュするのではなく、パケットそのものを最短経路に乗せて高速化します。

固定IPが必要なゲームやVoIP、IPホワイトリストを要求される金融系などで候補になります。

試験で問われるポイント

Route 53が正解になりやすいケース

  • ドメインを登録・管理したい
  • DNSクエリに応じてIPアドレスを返したい
  • リージョン障害時にDNSでフェイルオーバーしたい
  • レイテンシー・加重・位置情報などのルーティングポリシーで振り分けたい
  • エンドポイントの死活監視(ヘルスチェック)をしたい

CloudFrontが正解になりやすいケース

  • 静的ファイルを世界中に高速配信したい
  • S3の画像、HTML、CSS、JavaScriptをキャッシュしたい
  • ユーザーに近いエッジロケーションから配信したい
  • S3を直接公開せずにHTTPSとカスタムドメインで配信したい
  • AWSオリジンからの転送量を抑えてコスト最適化したい

Global Acceleratorが正解になりやすいケース

  • TCP/UDPの通信を高速化したい(HTTP/HTTPSに限らない)
  • クライアントに配布する静的IPが必要
  • ゲームやVoIPなどリアルタイム性が重要
  • リージョン障害時のフェイルオーバーを数秒以内で行いたい

Route 53のルーティングポリシー(CLF-C02頻出)

問題文のキーワード正解
A/Bテストで10%/90%に振り分け加重(Weighted)
最もレイテンシーが低いリージョンへレイテンシー
ヘルスチェック連動で災害復旧(DR)フェイルオーバー
データ主権を守りつつ地域で振り分け位置情報(Geolocation)
簡易な負荷分散で複数IPを返す複数値回答

実務での使い分け

S3静的サイトを独自ドメインで公開する場合

Route 53とCloudFrontを組み合わせます。

User
↓
Route 53(ドメイン → CloudFrontへ解決)
↓
CloudFront(キャッシュ・TLS終端)
↓
S3

Route 53で独自ドメインをCloudFrontへ向け、CloudFrontでキャッシュとHTTPSを担います。

TCP/UDPの低レイテンシ通信が必要な場合

Global Acceleratorを使います。

User
↓
Global Accelerator(静的IP・最短経路)
↓
ALB / NLB / EC2

HTTPでは扱えないプロトコルや、固定IPをクライアントへ配布したい場合に候補になります。

グローバル配信と固定IPを混同しないために

「グローバルに配信」だけならCloudFront、「グローバルな静的IP」が条件に入ればGlobal Acceleratorです。問題文の「何をしてほしいか」を主語に置き換えると、3軸のどれにチェックが立つかで判断できます。

よくある間違い

間違い1:3つとも「グローバルだから同じ」と覚える

3つはリージョンに縛られない点では共通ですが、Route 53はDNS層、CloudFrontはCDN層、Global AcceleratorはL3/L4層と、働く階層がそれぞれ違います。

間違い2:CloudFrontに静的IPがあると思う

CloudFrontは静的IPを持たず、DNS名で運用します。静的IPが条件に入っていればGlobal Acceleratorを検討します。

間違い3:Global AcceleratorをCDNとして覚える

Global Acceleratorはコンテンツをキャッシュしません。パケットを最短経路に乗せるサービスであり、キャッシュ配信が目的ならCloudFrontです。

間違い4:Global Acceleratorのコスト感を「使った分だけ」と思う

CloudFrontやRoute 53が従量課金中心なのに対し、Global Acceleratorはアクセラレータを作成しただけで固定費が発生します。「コスト最適化で停止候補はどれか」を問われたときに見落としやすいポイントです。

関連用語

関連問題

まとめ

Route 53、CloudFront、Global Acceleratorは、どれも「グローバル」と表示されるため混同しがちですが、役割の階層はきれいに分かれています。

次の3軸で覚えると判断しやすくなります。

  • DNS解決(名前 → IP):Route 53
  • コンテンツのキャッシュ配信:CloudFront
  • 静的IP・TCP/UDPの経路最適化:Global Accelerator

「グローバル」という単語に引っ張られず、「静的IPがあるか」「キャッシュするか」「DNSを解決するか」で切り分けると、3サービスの取り違えを防げます。

次に学ぶ内容

比較で違いを理解したら、関連用語と模擬問題で知識を確認してください。 資格試験では「似ているサービスの使い分け」が問われます。

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